TOPへ

適応障害

適応障害とは

適応障害とは適応障害は、自身が置かれた環境に適応できず、強いストレスと苦痛を感じることで、生活に支障をきたす状態です。個性や気質、しつけ、甘えやわがままなどが原因と誤解されることがありますが、適切な治療で改善が見込まれる疾患です。
適応障害は、ストレス要因が環境の変化や出来事など、明確に特定されることが特徴です。現れる症状には、強い不安や焦燥感、抑うつ気分、過食・過飲、睡眠障害など様々です。放置してしまうと悪化し、日常生活に大きな支障をもたらします。お早めに当クリニックまでご相談ください。

適応障害で
退職・休職できる?

適応障害による退職や休職は、未だに世間的に受け入れられづらい一面もあり、簡単なご決断ではないかと思います。しかし、適応障害は決して特別な疾患ではなく誰でも発症し得るものです。主に環境要因に由来する特徴があり、退職・休職を機に治療に集中することで、将来にわたって健康な状態で仕事に復帰できる可能性が高くなる場合もあります。当クリニックでは、即日で診断書の発行が可能です。治療経験豊富な医師が丁寧に診療を行っておりますので、一人で抱え込まず、お気軽にご相談ください。
※患者様の状態によっては診断書の即日発行が難しい場合もございます。

退職・休職時に
活用できる制度

適応障害の原因

生活

適応障害の原因離婚や親しい方の死、病気などのネガティブな出来事だけでなく、結婚や引っ越し、出産、子育てなども適応障害の引き金となることがあります。新しい環境はストレスが強く現れやすく、環境の変化によって、自分の役割やアイデンティティが変わり、それによってストレスが更に強くなることもあります。

仕事

就職や転職をはじめ、失業、昇進、異動、降格、パワーハラスメント、セクシャルハラスメントなどによる環境の変化などが原因になることがあります。人間関係のトラブルや自己の能力を否定される経験など、ネガティブな体験から適応障害が引き起こされることもしばしばあります。

うつ病と適応障害の違い

適応障害で抑うつ気分の症状が生じることがありますが、適応障害は環境要因が原因で発症する特徴があります。それに対し、うつ病は体質的な問題や急な発症リスクなども伴う疾患です。
また、適応障害では、原因となるストレス要因が解消されると、多くのケースで症状が改善することが一般的です。一方、うつ病では環境の整備によってストレスを軽減しても、効果が得られない場合も多いです。
さらに、適応障害の場合、楽しい・幸せを感じる出来事があるとポジティブな反応を示しますが、うつ病では常に気持ちが沈んでおり、何事も楽しめなくなります。
なお、薬物療法については、うつ病では効果が比較的得やすい一方で、適応障害では効果を得るのが難しい傾向があります。

うつ病はこちら

適応障害かチェック
適応障害の症状は?

環境要因によるストレスへの反応として症状が現れます。様々な症状が現れますが、主な症状は以下となります。

精神症状

  • 気分の落ち込み、抑うつ気分
  • 不安感、焦燥感
  • やる気が出ない、意欲低下
  • 些細なことで涙が出る
  • イライラする、怒りを感じる

身体症状

  • 睡眠障害(過眠・不眠)
  • 食欲減退、過食
  • めまい、立ちくらみ
  • 動悸、息切れ
  • 頭が重く感じる
  • 多汗

行動に関する異常

  • 浪費
  • 暴飲暴食
  • 攻撃的になる
  • 遅刻、無断欠勤
  • 危険運転

適応障害になると
顔つきが変わる?

適応障害になると顔つきが変わる?適応障害では無表情や無関心になり、ぼんやりとした表情に変わることがあります。また、周囲からは疲れて見えたり、顔色が悪く見えたりすることもしばしばあります。周囲からの心配の声をきっかけに自覚されるケースも多いです。

適応障害になりやすい人

ストレス耐性には個人差がありますが、性格によって受け取り方も変わります。そのため、以下のような性格の方が適応障害を発症しやすいといわれています。

  • 真面目
  • 几帳面
  • 完璧主義
  • 責任感が強い
  • 心配性
  • 他人の目が気になる
  • 気分が落ち込みやすい
  • 繊細で新しい環境に馴染みにくい
  • 他人から頼まれると断れない
  • 自分で解決したがり他人に相談できない

上記のような性格でも適応障害を発症しないケースもあります。上手くストレスと向き合うことで発症リスクは軽減されますので、ご自身が心地よく過ごせる環境を作り、リラックスできる時間を確保しましょう。

適応障害の治し方

休養(休職・休学など)

職場や学校がストレスの原因となっている時は、それらの環境から離れ、心身をじっくりと休めることが重要です。適応障害の根本はストレスであるため、原因から離れることが症状の改善につながります。休養中はしっかりと睡眠時間を確保し、ゆったりとリラックスしましょう。

環境調整

原因となるストレスとの接点を減らす、もしくは避けるために、環境を整えましょう。仕事がストレスとなっている場合は、業務量の調整、長期休暇の取得や異動、転職、退職などを、学校がストレスとなっている場合は、留学や転校、退学などを検討します。ご家族・友人などがストレスになっている場合には、一定期間距離を置く方法もありますが、適切に向き合って話し合うことが解決する近道になるケースもあります。

心理療法

カウンセリングなどを通じて、ご自身の感情や考えを再確認して整理していきます。考え方を振り返り修正する認知行動療法や、人間関係の問題や関係性などを振り返る対人関係療法など、患者様に合った治療方法を選択し、問題を根本から解決していきます。