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発達障害
(自閉症・ADHD・パーソナリティー障害)

発達障害とは

発達障害とは発達障害は、発達の偏りがある、忘れ物が多い、仕事が長続きしない、話を一方的にしてしまうなどの特徴が見られる、ASD(自閉症スペクトラム障害)、ADHD(注意欠如・多動性障害)、LD(学習障害)などの障害の総称です。
発達障害者支援法では、【自閉症、アスペルガー症候群その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠陥多動性障害、その他これに類する脳機能障害であってその症状が通常低年齢において発現するもの】という定義がなされています。

発達障害の特徴

以下に該当する場合、発達障害の可能性があります。

  • どこか変わってると思われる
  • 仕事が長続きしない
  • 人付き合いが難しい
  • 落ち着きがない
  • 忘れ物が多い
  • 何かに秀でている
  • 話が一方的、コミュニケーションがうまくいかない など

自閉スペクトラム症
(アスペルガー)とは

他者の立場を理解し、思いやりを持つことが苦手であり、感覚過敏や強いこだわりを持ちやすい傾向がみられます。周囲からも理解されにくいことで、孤立してうつ病を合併することもあります。また、マイルールを厳守する意識が強くなると、強迫性障害を併発することもあります。

自閉スペクトラム症の
特徴

周囲とのコミュニケーションが
苦手

空気を読むことや感情の共有が苦手で、コミュニケーションがスムーズにいかない傾向があります。その結果、孤立しやすい傾向があります。

毎日の生活をルーティン化する

起床後から顔洗い、歯磨き、朝食、トイレ、着替え、外出など、日常の行動をルーティン化する傾向が強いです。順番が変わると違和感を覚えたり、混乱してパニックになるケースもあります。

決まった対象への強い興味や
こだわり

興味が限定的で、興味を持っている分野には熱中することができます。しかし、興味を持てない行動をとるのは困難です。

自閉スペクトラム症の
治療・周りの方の接し方

自閉スペクトラム症の方にとって、「自分を理解してくれる」支援者の存在が重要です。客観的に見ると「不適切」と思われる行為を優しく指摘し、苦手な部分を支えてくれる存在は、大きな助けになります。
ご本人に合った支援を提供することで、正確な情報を得られるようになり、これまで問題視されていた行動を改善しやすくなることがあります。気になることがありましたら、お気軽に当クリニックまでご相談ください。

注意欠如多動症(ADHD)とは

ADHD(Attention-Deficit / Hyperactivity Disorder)は、思いついたらすぐに行動する衝動性、集中することが困難な不注意、じっとしていることができない多動性などの特性がある発達障害です。多動性については成長に伴って改善していくことが多いです。

注意欠如多動症(ADHD)
の症状

日常生活では以下のような特性が見られます。

  • 授業中や会議など、落ち着かずソワソワしてしまう
  • 締め切りや納期を守れず、提出が遅れてしまう
  • うっかりミスや見落としが頻繁に起こる
  • お金の管理が苦手
  • 約束をよく忘れてしまう
  • 人の話を集中して聞けない、すぐに興味を失ってしまう など

大人の注意欠如多動症
(ADHD)

子どもの頃は「落ち着きがない」程度で問題なく過ごせていても、社会人になると「不注意なミスが多い」「納期や約束を守れない」「話に集中できない」などが大きな問題となり、悩まれる方が多いです。これらの悩みが適応障害やうつ病などを合併する恐れもありますので、お困りの際は、当クリニックまでご相談ください。大人になってから症状に気付いた場合は、幼少期の行動特性を理解することが必要になりますので、ご両親や周囲の方に話を聞いておきましょう。

注意欠如多動症(ADHD)
に関するよくある質問

親のしつけがADHDの原因ですか?

親のしつけが原因で発症する疾患ではありません。ADHDの発症は、行動の動機付けに関与するドーパミンという脳内神経伝達物質の不足が関与しているとされています。

社会に出た後、ADHDの症状に悩まされる理由は何でしょうか?

ADHDという診断カテゴリーが使用されるようになったのは比較的近年になってからのことです。そのため幼少期は特性に気づかないまま成長するケースも多く、ADHDが広く理解されるようになった今日において、受診して診断される方が多くいらっしゃいます。また、ライフステージが進行することにより幼少期は目立たなかった症状が表面化することも多く、例えば職場では、嫌なことを黙々とこなす力が求められますが、ADHDの方はそうしたことが苦手であるため、タスクを先延ばしにして締め切りを守れない、ミスを犯すなどが起こり、社会人になってからご自身の特性に気付くこともあります。

ADHDと診断された場合、どのような治療が受けられますか?

当クリニックでは薬物療法として非中枢神経刺激薬であるアトモキセチンとグアンファシンを使用します。また必要に応じて心理社会的な治療、環境の調整やソーシャルスキルの向上のためのトレーニングを実施することもあります。

パーソナリティ障害

パーソナリティ障害とは

パーソナリティ障害は、認知、価値観や感情が一般的とは異なり、ご自身や周囲の方に悩みや苦しみが生じます。多くの方と理解し合うのが難しい思考や決定によって、ご本人は苦しい経験を繰り返しますので、他の精神障害を合併するリスクも比較的高いです。

パーソナリティ障害の
原因

パーソナリティ障害の原因ははっきりとは分かっていませんが、過去のトラウマや成長環境が関与するとされています。

パーソナリティ障害の
種類・症状

パーソナリティ障害には、症状の特徴が異なる複数の種類があります。それらは3つの大きなグループに分けられ、さらに10種類に分類できます。

妄想性パーソナリティ障害

猜疑性パーソナリティ障害とも呼ばれます。相手に悪意があるわけではないのに、「利用される」「敵意を持たれる」といった根拠のない疑念を抱き、不安や警戒心から人間関係を悪化させることがあります。

統合失調型パーソナリティ障害

自分が他の人と違うと感じることで、人間関係が苦手になり、他人と交流するのを避けることがあります。さらに、考え方や認識の歪みから、奇怪な行動をとってしまうこともあります。幻想的な考えも現れるため、コミュニケーションに苦労することがあります。

シゾイドパーソナリティ障害

感情表現が乏しい、社会と距離を置く、他人との関係作りに無関心などの特徴があります。そのため、親しくなりたいと思う、話したいと感じる気持ちがほとんど湧かず、孤立しやすい傾向があります。怒りを表に出すことも少なく、挑発にも冷静に対応します。

反社会性パーソナリティ障害

ご自身が良いと思うと周囲へ配慮せずに行います。他者への迷惑や罪の意識、社会的損失について考えることなく、自分の行動が他社へ被害を及ぼしても正当化し、自らを責めることはありません。

境界性パーソナリティ障害

孤独に恐怖心を感じ、拒絶されることを極端に恐れます。周囲に必要とされていると感じるときは安心しますが、自分が拒絶されると激怒することもあります。少しでも否定されると受け入れがたく、やむを得ない理由で約束を変更した場合も、「拒絶された」と感じることがあります。

演技性パーソナリティ障害

注目を集めることにこだわり、注目されるために派手なファッションや奇妙な行動をとることがあります。自分より注目を浴びている人に敵意を持ち、挑発することもあります。自分が注目されないと気分が落ち込み、抑うつ状態に陥ることもあります。

自己愛性パーソナリティ障害

自分自身を過大評価してしまいます。他人を見下し、自分の実績や成果を誇張します。周りからの評価に過敏であり、失敗を避ける傾向があります。

強迫性パーソナリティ障害

こだわりのある対象に熱中し、それ以外のことを軽視してしまうことがあります。対象にこだわり、細部にまで気を配ることで、業務が滞る可能性もあります。仕事に没頭しすぎたあまり、交友関係や食事を疎かにし、人間関係が希薄になり、栄養バランスを崩すというケースもあります。

依存性パーソナリティ障害

特定の相手に従順になり、世話をしてもらおうとする傾向が見られます。自分の立場や独立を考えるよりも、相手に世話になりたいという気持ちが強く起こります。しがみつくような態度が出ることがあります。

回避性パーソナリティ障害

他者からの否定や非難に強い恐怖心を抱きます。批判を避けて発言しない、嫉妬されるのを避け昇進を断るなど、周囲から否定的な感情を持たれる状況を避ける傾向がみられます。

パーソナリティ障害の
検査・治療

患者様のお悩みや行動について丁寧にお話を伺い、診断します。患者様と相談しながら患者様一人ひとりに合わせた治療目標を設定し、障害の状態に適した心理療法や薬物療法を提案しています。